『キケン』を読んでみた：息子と一緒に Makers：So-netブログ

	ブログをはじめるログイン

『キケン』を読んでみた　[徒然日記] [編集]

ここしばらく、本を読む機会もないほど忙しかったのですが、このお盆に特に出かける予定もないので、読み損なっていた本を読むことにしました。『キケン』という本です。少し前にタイトルに魅かれて思わず買ってしまった本です。

『キケン』とは機械制御研究部の略で、大学のサークル活動の物語です。

まず読了後の感想。”ここまでキャッチコピーと中身が違う小説も珍しいな。”です。＾＾；

”キケンとは、命の危険も顧みず、理系技術の探求に挑む熱き男たちの魂の記録である！”とありますが、読んだ人なら分かりますが、これは「理系技術」ではなく「ラーメン」の間違いではないか？と思ってしまうほどです。

話はいくつかの短編に分かれていて、それぞれが回想録のような形式をとっています。学生生活をとても活き活きと描写してはいますが、理系特有の雰囲気を期待していた私には肩すかしをくらった気分でした。

物語のクライマックスは、「キケン」が学園祭で出すラーメン屋台で本場の味を探求していき、大きな成功をおさめていくところです。力強い文体で読者をグイグイ引っ張っていきますが、残念ながら理系技術の探求は一切ありません。

大学生活に憧れる高校生にはいい小説かもしれませんが、留年生を多数輩出することで有名な理系大学出身の私からしてみれば、理系の大学生活なめるなよ。と言いたいところです。せっかくのお休みなのに、少し損した気分になりました。
ｂ（ー＾ー）