大分出張のお伴にと書店で売り出し中の『ジェノサイド』の上下巻を買っていきました。大分時間がかかりましたが、ようやく今日読み終わりました。



読了した感想は、う~ん。。。という感じです。まず最初に思ったのは『ジェノサイド』という表題と、話の中身がイマイチあっていないのでは?でした。

最初は早いテンポと丁寧な文で気持ちよく読め、これは良作かなと思ったのですが、人類の脅威が明らかになってから、話のテンポが一気に落ちたように思います。

話は、人類の脅威を取り除くCIAの秘密ミッションのためアフリカに赴く傭兵たちの物語と、東京のしがない薬学部の大学院生が父の死とともに陰謀に巻き込まれていく物語の二本立ての構成となっています。この二つの物語がクロスオーバーして一つの流れに収れんしていきます。

人類の脅威がなんなのか分からない前半は、表題にある”ジェノサイド”に立ち向かっていく壮大な物語に発展していくのかなと期待に盛り上がるのですが、上巻の後半で人類の脅威が明らかになると、あとはよくある巨大組織からの逃避行の物語となってしまいます。長かったなーというのが正直な感想です。

『生存者ゼロ』のようなテンポの速さと、ストーリーが徐々に盛り上がっていく構成を期待していただけに、少し残念に思いました。でも、科学的描写は素晴らしく、面白いと思う人は確実にいるだろうなと思う作品です。SF好きな人はぜひ読んでみてください。
(^_^)/~





ジェノサイド 上 (角川文庫)

  • 作者: 高野 和明
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2013/12/25
  • メディア: 文庫



ジェノサイド 下 (角川文庫)

  • 作者: 高野 和明
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2013/12/25
  • メディア: 文庫